
今回アンケート調査を実施した目的
医薬品や医療機器の営業を行うMR。
MRは情報提供が最も重要な仕事ですが、ドクターなどの医療従事者に対して信頼関係を築くことも非常に重要です。
例えば医療従事者とMRの間に信頼関係ができていない場合、新しい薬や医療機器などの有益な情報があっても、ただの押し売りに感じてしまったり、そもそも忙しい中で営業のために時間を作ってくれないこともあります。
そのためMRが売上を出すためには医療従事者と世間話なども自然にできる関係性になることが必要不可欠です。
ではどの様に信頼関係を築くのか?
一つの方法に医療従事者が気になる・聞いて面白いと思う情報を提供することです。
これを話の種として、会話する頻度を増やすことで、少なくとも話を聞いてくれる様になっていきます。
今回はそんなMRが医療従事者に提供できる話題作りに活用できる様にアンケートを実施しました。
MRで特に病院外来やクリニックを受け持っている先生を担当している方には、活用しやすい内容になっているので、ぜひ見ていってください。
病院やクリニックでの診察に79%の人が不安に感じたことがある!
病院やクリニックの診察では80%近くの人が何かしらに不安を感じたことがあると言う結果になりました。
最も多かった回答が、「医師の説明が少ない」で42%の人が感じていました。
また男性よりも女性の方が不安を感じたことのある人の割合は多く、84%程度の人が不安を感じたことがあり、全体の45%の人が「医師の説明が少ない」と感じている結果になりました。
インフォームドコンセントやセカンドオピニオンなどが一般化しているにも関わらず、診察時の説明が少ないと感じている患者さんはまだまだ多い様です。
この結果は医療従事者と患者側でのギャップがあると言うことなので、ドクターなどにも提供する価値がありそうです。
処方された薬について62%の人が不安や不満を感じたことがある
次に診察ではなく処方された薬についての調査です。
処方された薬について62%の人が、「何かしら不安や不満を感じたことがある」と回答しました。
およそ20%の人が「何の薬かわからなくて不安」、22%の人が「薬が合わなかった」との意見があり、医薬品MRにとってはかなり衝撃な結果になりました。
ドクターなどの医療従事者には、情報提供することはもちろんですが、しっかりと患者さんにも何の薬か伝わる様に、また各患者さんに最適な薬を処方してもらう様に、まだまだMRは工夫する必要がある様です。
個人的にこの結果は、ドクターだけでなく、薬剤師さんや看護師さんにも話題として使えるなと思う内容でした。
病院などで薬や医療機器に関する具体的に困った体験談
最後に記述式で「病院やクリニックで、薬や医療機器に関する困った体験談や不安だと思っていること」に対する回答を紹介します。
「薬について質問したいことがあっても聞けるような雰囲気でないので、聞けないままになってしまいます。」
「薬の副作用についてあらかじめ自分で調べて診察を受け、その薬の副作用について相談をしたかったのに全く聞いてもらえず、「でもそれ飲まないと僕らは何もできないから他の病院に行って」と言われたこと。」
など、ドクターから薬に関してのレクチャーが少なかったり、聞きたいことが聞けない環境にあると言う不安の声が非常に多いです。
特にネットで検索すれば様々な情報が出てくる現在は、逆にどの情報を信じればいいのかわからずに、先生に信頼できる情報を求めていると考えられます。
また中には「医師からの診断の説明が少ないと適当さを感じざるを得ません。その後、薬が大量に出されたら、MRと利益でつながってるのではと疑ってしまいます。」という意見もあるので、患者さんに適切な情報が伝わる様にする努力はMRにも求められているのかもしれません。
直接患者さんに接触できないMRには難しい意見ですが、ドクターや薬剤師がしっかり情報提供してくれる様に働きかける活動は今後さらに必要になりそうです。